2016年8月27日土曜日

小樽アニメパーティに行ってきました

 イベント会場貸し切ってやってるのかなと思ったら、商店街全体巻き込んで、生活の中に当たり前のようにコスプレイヤーがいて、痛車があって、何故か消防や自衛隊まで参加していた。


 要約するとそんな感じです。名古屋コスプレサミットだと、コスプレ参加者比率が凄く高く、ハレの祭という印象を抱くのですが、小樽アニメパーティ(以下、祭)は、普段生活している人たちの中に当たり前のようにコスプレイヤーが混じって生活を共にしている。そのカジュアルさにかなり面食らいました。

 商店街を活性化しようと商店街組合の青年部の人々とアニメニクスという小樽のオタク専門店が組んで色々巻き込んだイベント、見た感じはトラブルも無く、円滑に進行していたという印象。コンテンツが充実するなら毎月あっても行こうかなと思いました。面白かったです。



 気になる所としては、女性用コンテンツがあまり無いよねぇという所。

 北海道は全体的に男性よりも女性の方が多く、オタク土壌のポテンシャルとしては女性の方が高いのですが、それを受け入れるコンテンツが殆どないなと。恐らく現状はコスプレが女性のオタ需要の受け皿になっている(ある意味それを推していくのは正しいです)。

 特に小樽人口男女比は男性:女性=82:100で女性比率が最も高い市の一つなので、刀剣やアイマスsideMとか男性声優呼べるといいかも知れんなと思った次第です。



 もう一つ、商店街に取って、この祭はメリットがあるのかな?という所。

 異質な若い人間が大挙する祭で、基本商店街に迷惑をかける構造になっています。

 小樽は高齢者率が特に高いため、若者文化に対する反感も少なくないと予想されます。祭によって商店街側にメリットがない(例えば売上が伸びないとか)となると、次回以降の祭開催に反対する人も多く出てきて、開催できなくなる可能性もあるのかなと。一方で地域のコミュニティの活性化にもあるので、人が来るだけでも歓迎という人もいるにはいるとは思います。 この辺は商店街組合の人たちのバランス感覚が重要になって来るかも知れません。


 いずれにせよ、こういう祭の成功例が道内でも増えて行くと個人的にも色々と楽しいので、上手く行くといいなと。

2016年7月15日金曜日

基準在庫法と百分率変異法による在庫高予算策定とブルウィップ効果

・はじめに

今回は卸売業、小売業の売上変動に対応して月初の在庫高予算を策定するという運営管理頻出のお話。

机の上で習う方法としては基準在庫法と百分率変異法があり、一般的に商品回転率が低い(在庫が多い)時には前者、高い場合には後者を取るとされる。

各々の数式についてはググればわかるので割愛して、以下では両者を使い分ける理由を何となく書いてみる。



・基準在庫法と百分率変異法の使い分け 




縦軸は当月の売上が月平均売上の1.1倍の時の(当月計画在庫 / 年平均在庫)
横軸商品回転数(年売上高 / 年平均在庫)


商品の回転数が少ない時(在庫が多い時)は基準在庫法による計画在庫の方が百分率変異法による計画在庫よりも平準化している(より年平均在庫に近い)が、6回転を超えると、百分率変異法の方が平準化している事がわかる。つまり、在庫の平準化→生産の平準化の観点から、

商品が低回転率の時には基準在庫法
6回転以上の時は百分率変異法を使うのが望ましいという事が解る。



以下は売上変動がそれなりに激しい時の各々の計画在庫数量である。


回転率が4の時の各々の計画在庫。基準在庫法の方が平準化している。



回転数が10の時は先ほどと異なり、百分率変異法の方が平準化している。



・で、実際

比較的平準化された在庫高予算を算定したのはいいけれども、それをした所で必要な生産量の揺らぎの解消には程遠い。


これは先ほどの条件で要生産金額を算出した結果である。生産の平準化はされてはいるけれども、根本的に無意味という印象を抱く。消費者、川下サイドから遠く離れる程、需要の見通しは立たなくなり、生産の上下変動は激しくなる。これをブルウィップ効果というのは診断士受験生の皆さんであればご存知であろう。


結局の所、需要の見通しが1か月先程度しかないといくら在庫高予算の組み方を考えても、意味は薄いという事。このようなシンプルな在庫策定は実務では行われず、サプライチェーンマネジメントなりEDIによる川上から川下までの情報共有を基にした複雑な生産計画が策定されている。